◉今回の投稿者◉
『誰もが誰かのピアサポーター』
槇尾明子さん(広島県)/北海道ピアサポート協会
ピアヘルパーステーションの立ち上げに、スタッフの一人として関わることになった時の話です。
ピアヘルパーとして活動してみたいというメンバーが集まりましたが、それはまぁ、個性豊かでした。当時のわたしは、支援者スイッチ全開で「このメンバーをまとめないと」、「みんなが働きやすいようにサポートしないと」と、できもしないことに必死になっていました。
不安だらけのまま、みんなと一緒に活動をする中で、ピアヘルパーのみんなが、それぞれ違っているからこそ、一人ひとり違う利用者さんとの間にピアサポートが成り立つんだ!という発見がありました。例えば、家事が苦手でとにかくたくさん手伝って欲しいという利用者さんには、テキパキと家事を進めるヘルパーが合っている、せわしいのが苦手でゆっくりペースが落ち着くという利用者さんには、物静かでゆっくりと作業を進めるヘルパーが合っている…というような具合です。
ヘルパーだから、家事が得意で作業が早いのが正しいわけではないと感じました。
職業としてはこうあるべきという理想や組織から求められる役割はありますが、職業人でも企業人でもなくピアサポーターであることに、こうあるべきという正解はないなと思えた発見でした。どんな人でも、助け合えたり共感し合えたらピアサポートは成立しているし、ピアサポーターであるとわたしは思います。
この発見は、ピアヘルパーのみんなを支えないと、と躍起になっていたわたしも救ってくれました。頼りなくてダメだらけだけど「そんなわたしがいいんだよ」と、一緒に働くみんなが言ってくれました。
『誰もが誰かのピアサポーター』、素敵な仲間がいてくれたからこその発見だったんだなぁと思っています。
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