【WEB連載】「私のピアサポート!2023.8月号」
塩澤まどか/三浦メンタルクリニック/札幌市
『ピアサポートは虹の足?』
こんにちは、北海道ピアサポート協会で活動サポーターをさせていただいていています塩澤と申します。毎回このコーナーを楽しみに読んでいるので、依頼いただいたことは嬉しくもあり何を書いたらよいか迷っているところもありますが、「ピアサポート」を感じたきっかけと今思うことをお話したいと思います。
私は大学生のころ、自分の人生に面白みを感じられず、漠然とした行き詰まった毎日を送っていました。そんなことを誰にも言えず、生きづらさを感じていたところ、ひょんなことからWRAP(元気回復行動プラン)に出会い、クラスやワークショップに参加するようになりました。するとそこでは性別、年齢、仕事、疾患、それぞれ色々な人がいましたが、皆さん同じ土俵で自分の元気を考え、伝え合うということが行われていました。私は自分の弱いと思っている部分を出すことがとても怖かったのですが、勇気を出して話してみると、そっと受け止めてもらえた感覚がありました。そこには普段は違う環境にいる人たちの中で、WRAPという共通点のもとで、ピアサポートが存在したのではないかと思っています。わかりやすい共通点がなくても、ふとしたときに同じ景色を見てキレイだと言いあえたり、お互いの経験を尊重しあえたり、そんな関係がピアサポートなのかなと考えています。
タイトルは吉野弘さんの詩から引用させていただきました。虹の足元にいる人たちは遠くからは見えるけど本人たちは気付かない、幸せは気付かないだけで案外足元にあるものだ、という意味が込められています。ピアサポートも、自分の周りにそっとあるものなのかもしれないなと思っています。そしてそんなつながりをこれからも大事にしていきたいです。
Comentários