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【WEB連載】「私のピアサポート!」2025.12月号

  • 執筆者の写真: 北海道ピアサポート協会
    北海道ピアサポート協会
  • 2025年12月5日
  • 読了時間: 2分

【WEB連載】「私のピアサポート!」2025.12月号

今回の投稿者:せんずさん

 

タイトル:その言葉に呼ばれた気がした

氏名:せんず

所属:一般社団法人りぐらっぷ高知

居住:高知県

 

 はじめまして。高知県でピアサポート活動をしております、せんずと申します。

パニック障害の当事者で、現在は精神保健福祉士になるべく勉強中です。

私がパニック障害の診断を受けたのは2019年のことでした。プライベートでの大きな挫折がきっかけでしたが、信頼できる医療専門職や家族の支え、そして比較的早く自分に合う薬に出会えたことで、定期的な診察やカウンセリングを続けながら、精神科デイケアに通うようになりました。

 デイケアで穏やかに過ごす日々の中、ある日掲示板に貼られた一枚のチラシに目がとまりました。「東京大学 履修証明プログラム ピアサポートワーカー養成コース」の案内でした。「東大で研修?無料?赤門前で自撮りしたい!」――そんな軽い気持ちで心を動かされたのですが、不思議とその瞬間、胸の奥に熱が灯るような感覚を覚えました。

 その後、かかりつけ病院のソーシャルワーカーさんに「ピアサポートをやりたいです!」とけっこうな勢いで直談判しました。紹介された自助グループのワークショップで、ファシリテーターが「私も精神疾患の当事者です」と「今日の朝ごはんはパンです」と、なんて事のない日常会話のような軽やかに語った姿に衝撃を受けました。その姿は、私の中にあった「病気は隠さなければならない」「“普通”からそれてしまった自分は恥ずかしい」という思い込みを崩してくれた。そこでは誰もが無理をせず、そのままの自分でいられる優しい空気が流れていて、心の奥がほどけていくようでした。

 その後は同じ自助グループが主催するワークショップに何度も参加し、ピアサポートやリカバリーについて学び、沢山の人々と繋がっていきました。すると「一緒にワークショップをやらない?」「グループファシリをお願いできる?」と役割をもらえるようになりました。人に必要とされることなど久しくなかった私は、すごく嬉しかったです。マイナスにしか思えなかった「病気になった経験」が、誰かの背中をそっと押す力に変わっていく。そのことが私自身をも生かし直してくれました。

あの日デイケアで見た一枚のチラシが私とピアサポートを繋げてくれました。

 数ある掲示物の中でなぜあの紙にだけ吸い寄せられたのか――あれはやはり、ピアサポートという言葉に、私が呼ばれたのかもしれない、、、なんてロマンティック過ぎるだろうか。



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